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エコドライブはコミュニケーションである
一石四鳥の効果
エコドライブは一石四鳥 と呼ばれるゆえんは、ここにあります。特に2つめの環境改善は、有効な地球温暖化対策が見つからない運輸部門では、注目されています。 しかし、エコドライブが環境改善につながるからといって、無配慮に進めていってよいのでしょうか。あなたがクルマを運転する度に機械から、おまえの行動はよくない、ああしろ、こうしろといわれることを想像してみてください。とても息が詰まりますし、信号が黄色になったときなど周辺の状況から「しゃあないやん」という場面もあるかもしれません。トラックの運転手などクルマを運転することを生業としている人たちにとって、エコドライブを徹底することを突き詰めて考えれば、ロボットのような運転に調教されることに帰結します。自主的にエコドライブを実践し、自分の仕事に誇りをもってもらうには、血の通った事業所とのコミュニケーションが必須条件になります。事業所とドライバーが、長期的に考えればどのような運転をすればよいかを一緒に考える、その場に具体的なデータを提供することで、エコドライブ運転を支援する姿勢が重要です。つまり、ドライバー教育を日頃から心がけてきた企業でなければ、エコドライブは成功しないということになります。
正直者がばかをみない また、行政の立場でもエコドライブを燃費基準の引き上げのような従来の環境対策と同じように考えて、車載機器をつければ環境改善がなされるのではないことに注意が必要です。エコドライブの効果は、基本的にドライバーと事業所のコミュニケーションが生み出したものです。行政としては、事業所、ドライバーがエコドライブを行いやすい状況を作り出すために、悪質な事業所、ドライバーを徹底的に取り締まるなど、正直者がばかをみない状況を作り出す必要があります。また、エコドライブを率先して行う事業所を応援する消費者の意識を作り出す仕掛けをつくっていくことも求められています。 車載機器の登場で、エコドライブを進めやすい状況にある今こそ、 エコドライブはコミュニケーションから始まり、コミュニケーションに終わる ことを各主体が確認しつつ、進めていかなければなりません。 |
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